音楽は楽しむものです。
ウクレレという楽器はシンプルで簡単な楽器です。
ギターに比べ弦の数が少ない分、表現できることは制限されるのですが、だからこその楽しさと簡単さがあります。
ハワイアンにはたった3つのコードで構成されている曲が本当にたくさんあります。それらは3つ覚えるだけでもう立派な弾き語りさん。すごいねー。
んじゃもっとたくさんの曲を覚えたいってゆー方も、コードも覚える数はたったの15個。
これで9割のハワイアンソングが弾き語りできます。
その理由はコレ。
理由その1:キーはたったの3つなハワイアンソング
ハワイアンのほとんどの歌は、C、F、Gの3つのキーで作られています。ウクレレという楽器の特性上、コレ以外のキーでコードを奏でようとするといろいろ面倒くさいことになる。
上級者はもっとたくさんのコードをやろうと思えばできますし、実際覚えないといけないんですが、だったらギターを覚えた方が良い気がします。難しい他のコード覚えてもせっかくのウクレレの良さが消えてしまうような気がするからです。
理由その2:覚えるコードはたったの15個なハワイアンソング
ハワイアンソングで使われる代表的に3つのキーに使われる全てのコードを一緒に数えてみましょう。
Cのキー(ハ長調)に使われるコード
C G7 D7 C7 F A7 E7 Am
Fのキー(へ長調)に使われるコード
F C7 G7 F7 Bb D7 A7 Dm
Gのキー(ト長調)に使われるコード
G D7 A7 G7 C E7 B7 Em
各キーでかぶっているコードたちを除いて数えてみましょう。15個。コレで十分。
理由その3:アレンジ(編曲)がシンプルなハワイアンソング
ハワイアンの曲に関しても同じ。編曲をシンプルにします。
決してハワイアンミュージシャンに難しいことができないのではなく、シンプルに作らないとハワイアンらしさが出ないから。
ということで、難しいコード、メジャーセブンス、ディミニッシュ、アド9、サス4など、ほとんど使われません。
こういった難しいコードは、カントリーやレゲエソングのカバーなど、曲の流れ上やむをえない場合だけ使われます。
アメリカ文化の曲をハワイ風に編曲すると、こうなります。聞き比べてみてください。まずはクラプトンのSomewhere Over The Rainbow。
クラプトンはC#9やB9などのジャジーなコードを使って編曲しています。ハワイではこのようなアドオン系の複雑な性格が付いたコードを「ファンシーコード」と、尊敬とからかいをこめてこう呼びます。ファンシーコードは確かに格好いい、けれどハワイアンではない、という意味が込められています。
次にブラダーイズ(Israel Kamakawiwa’ole)のOvah Da Rainbow。全米でもヒットチャートに入ったカバーソングで、アメリカ本土出身の方も持っているCDです。
ブラダーイズは7thまでしか使いません。ちなみに7thコードはハワイアンでは大きな意味を持つコード。7thまでは覚えないといけません。
何となく体で理解しましたか?メロディーは同じ歌を歌いながら、ハワイアンのエッセンスを込めて、シンプルに編曲しつつハワイアンらしさを残します。
便利ツール:簡単ハワイアンコード循環表を使えば簡単にルールを覚えられます
別記事の「簡単ハワイアンコード循環表」も合わせて利用してください。上で説明したC、F、Gに使われる各コードの流れを視覚的に覚えることができます。E7からA7、D7の流れは必ず一方通行などのルールが矢印と円形の図で示されている、とっても簡単な表で、僕のオリジナル教材です。これを見ながらハワイアンソングを演奏してみましょう。このルールから外れるハワイアンは数少ないです。
この流れを一度身体に覚えさせてしまうと、どんな歌にでもついていけますし、アドリブやジャミングの醍醐味が楽しめる素養の一つになります。
パターン化の中で遊びを見つけて、人の音を聞いてオープンスペースに切り込む。まるでサッカーみたいなアンサンブルが楽しめるようになりますし、初めて聞くハワイアンのCDをいきなりウクレレで聞きながら耳コピできるようになります。
各キーに対して、3つのコード進行のパターンさえ覚えればハワイアンは何でもできるようになります。とってもシンプルなので、楽しくストラムしましょー。