ハワイアンミュージックはハワイ人の魂に語りかける

文化に根ざした音楽を民謡と言います。ハワイアンミュージックはハワイ民謡ともいえますね。民謡とは、口伝で伝えられるもの、と定義するならば、ハワイアンチャントやカヒコがこれにあたります。

反面、演歌とは、DNAに刷り込まれる日本人の心。えー演歌あ?演歌って面白くないよ、と言われるかもしれませんが、これまでヒットした歌謡曲やポップスのうち、実に6割が演歌の流れ、マイナーコードを使っていますので、演歌がルーツといえなくもない。

日本の演歌。テーマは人生。そこでマイナーコードが選択されるんですね。

ハワイアンはどうでしょう。

DNAに刷り込まれる音楽文化の柱、という意味ではハワイアンはハワイ人にとっての演歌といってもいいと思います。

演歌との大きな違いは、人生を歌うのではなく、自然を歌うということ。

ということで、マイナーコードではなく、メジャーコードが選択される、というか、必然としてそれしか選択できない。

ここでおさらい。メジャーコード(長調)の与える印象は、広がり、明るさ、青い空。

反面マイナーコード(短調)は閉塞感、暗さ、地面。

勘違いして欲しくないのは、暗いということが悪いということではないということ。とっても格好いい歌はたくさんありますし、マイナーコードを使いながらマイナーを感じさせない明るい歌も存在します。民族性をあらわした、必然の選択なのです。

ハワイアンにも、メジャーコードのみを使っているのに、暗さを感じさせる歌、ありますよ。ひとつの例、Hawai’i ’78。使っているコードはD,C,Bb。正しい名称はDメジャー、Cメジャー、Bbメジャーコード。コードとは、3つ以上の音を同時に鳴らす伴奏、和音のことです。全部メジャーコードでありながら、悲しみや哀愁を感じさせますよね?とっても不思議。歌詞が持つ、自然が失われていく今の現状を、古きよき時代の王様が見たらどう思うだろう。申し訳ない。といった歌詞に適合している雰囲気がでていますね?

また、ケアリ・イ レイシェルのように、Fメジャーコードを主体としていながら、なんともいえない哀愁を感じさせる曲の作り方など、メジャーコードだから明るい、ともいえないのが面白いんですけどね。

さて話を戻します。

演歌とハワイアンの共通点は、どちらも音楽文化を語る上でDNAの根底、そこで生まれ育った人はその影響をどうしても受けるということ。

大きな違いは、その歌う内容にあること。歌詞の内容が、人生を歌うのか、自然の美しさを歌うのかによって、必然として、雰囲気作り、メジャーコードとマイナーコードの選択があるということ。

質問などありましたらコメントくださいね mahalo