Q&A:フラコンペティション対策

昨日とても良い質問をいただきまして、いい会話ができましたので、相手の方に許可をいただいて、そのまま転載させていただきます。

フラコンペティション対策

Aさん:ウル先生、 お久しぶりです。 XXです。 いつもアロハをシェアしてくれて感謝してます。 聞きたい事があり、連絡してます。 ハワイでは大会の時にダンサーが、リボンのレイや、アイラッシュヤーンと呼ばれる毛糸のレイを身につけて踊る事はありますか??? それとも、大会は必ず生花と決まっているんでしょうか? 突然の質問すみませんm(_ _)m

Ulu:質問ありがとね。

これは判断の分かれるところなので、マウイに住んでいる、あるクムの意見を拝借するかたちでお答えします。

ハワイの大会では、カヒコ部門とアウアナ部門と、両方エントリーするんですね。その際に、コスチュームの選択、色使いが合っているか、の審査と、ちゃんと着こなせているかの審査が行われます。ひもに解れや解けがないかなど、細かいところまで見られます。この時点でダンサーの口の中は緊張で乾いています。 当然生のレイを作った方が評価が高いのではと思われます。

かといって、使ってはいけないということではないんですね。そこに意味があって、その主張が審査員に認められればオーケーなんですね。カヒコとアウアナの曲の選択も、意味がないといけません。衣装はとても重要で、コンペティション以前の問題です。ここに意味がなければ、どんなに踊りが揃っていても、マイナス採点が大きく影響します。加点方式ではなく、減点方式と聞きました。

個人的には、心がこもって、ちゃんと自分で作ったものであるという主張と、何らかの原因で生の草花の準備が不可能であるとか、審査員を納得させる説明が必要です。例外で、ククイナッツはカヒコの衣装の一部として使われているのを見たことがあります。自然由来の加工品のレイであれば問題はない訳ですね。

追記:ヤシで作った、タワシのようなKupe’e(腕足飾り)を使っている男のカヒコダンサーも見たことがあります。長持ちするので、このようなものを作るのもとても良いアイデアです。

ただし、何でも良いというわけではなく、例えばペレに捧げる歌を踊るのであれば、オヒアで編んだレイやココが必要なのですが、手に入りにくい季節も当然ありますね。その時は、その神様に対応した、ククイが認められるわけです。ちゃんと意味を求めればよい、ということです。

リボンレイであれば、どの花を模したものなのか、色の選択は正しいのか、というところが評価の基準になります。でも手に入るのであれば生花を使った方が良いに決まっています。 フェイクレイはもってのほかです。

大会に限らず、多くのクムは、人前で披露するいかなる時も、レイを必ず作って、チャントを唱えて、神様の許しをもらわないといけないと言います。

聞いた話ですが、ある大会で、ソロのカヒコフラ中に上着が解けてブラが出たダンサーがいたそうです。このダンサーは終わりまで表情を変えることなく、ブラのままで踊りきりました。観客からは温かい拍手。でもカヒコなので、ブラの着用って認められませんよね?審査員も共感はして、温かい拍手はするんだけど、減点方式なので、踊りきった勇気に対する加点はできないんですね。評価の一点は、ブラを着用していたから、減点です。でもこの方は奨励賞を取ったそうです。減点のポイントがここしかなかったので、総合点は良かった訳ですね。

質問の答えになっていますか? とても良い質問なので、すみませんが、フェイスブックページとウェブサイトに転載させていただいてもいいでしょうか? いつでも質問お待ちしています。

Aさん:ウル先生、丁寧にお返事くださってありがとうございますm(_ _)mとても勉強になります! 五月のXX大会に向けてレイや髪飾りを選んでいるところです(^_^) 心をこめて、手作りするという事がとても大事なんですね! 最初はただの興味で始めたフラですが、知れば知る程奥が深いです。 アロハという言葉、雰囲気、温かさがとても好きです。 またいろいろ教えてくださいm(_ _)m もちろん、他の場所で使ってもらって構いません(o^^o)

お言葉に甘えてもう一つ質問いいですか? ku’u kumu という曲は子ども向けの曲らしいですが、どの程度かわかりますか?日本でいう、♪さいた〜さいた〜♪の童謡みたいな感じでしょうか?

Ulu:ぱっと思いつきませんごめんなさい。リサーチしてから折り返しますが、小学生が学校で習う歌ではないです。カメハメハスクールではMaui WaltsとかE kuʻu morning dewとか習います。

Aさん:ありがとうございます(o^^o)! カイホイの選曲中ですが、子供っぽすぎるのかな?と思い聞いてみました。 その二曲も聞いてみます(^_^)

Ulu:ho’iとkaʻi(入退場に使われる歌)は基本同じ島、同じテーマから選ばないと減点対象になります。例えばKona Kai OpuaならI Konaを選ぶという考えがいいと思います。

Ku’u Kumuに関してですが、http://www.taropatch.net/forum/topic.asp?TOPIC_ID=9011 こちらのリンク読んで見て。keiki friendly songとか、preschoolとか書いてあります。先ほどの発言、自分が間違ってたかも。

Aさん:調べてくれてありがとうございます(o^^o) 参考にします! ただ、やっぱり避けた方がよさそうな印象です。みんなで検討します(^_^) Mahalo!

2 個のコメント

    • 矢萩 恵子 on 2016/04/15 at 12:11 AM
    • 返信

    コンペ以外のイベントでは衣装によってはクリップのみでレイをしない時もあると聞きましたがコンペではレイは必ず必要ですか

    1. コメントありがとう。どこのコンペですか?国内のコンペだとそこまで見ないかもしれませんね。けど最近は審査員をハワイから招く大会も増えてますよね。ハワイでは、チャントを歌いながら、自分で草花を採取して、レイを自分で織る、ということが伝統です。ハワイで暮らしているとそんな光景を目にすることがあります。高校の授業ですらそれを大事にして、伝統を教えている。コンペで良い成績を残すのも良いことですが、伝統を守って、レイは自分で織るものだ、という気持ちが伝わると思います。日本に遊びに来たマスタークムフラに聞いたら、レイを自分で織っているところのフラを見たら、ちゃんとわかってる。感動した。と言っていました。
      ハワイのコンペでは、レイを自分で織らないといけません。誰かに教えられるまでもなく、それがあたりまえだから。
      自分の参加していたフラグループは、どんなに小さなイベントでも、必ず自分で織って出演していました。仕事終わって皆で集まって、夜中まで織っている。しかもイベントが2週間おきに来る。とっても大変でした。男用のフラスカートとレイポオ織るのとっても大変です。自分で長持ちするクーペエを織るのも良いですね。自分はココナッツの繊維をほぐして、タワシみたいなレイを織りました。ずっと使えるので楽ですが、テーマが違うと使えないので、やっぱり大変です。ククイが歌詞に出てくるのなら、ククイナッツもありです。自然のものを使えば良いのです。プカシェルレイなどもそんな一例ですね。
      がんばってくださいねえmahalo

質問などありましたらコメントくださいね mahalo