ハワイの国民食は誰がなんと言おうとサイミンだと思います

ハワイの国民食といえば、ロコモコだと言う人もいますが、自分はサイミンだと思います。

理由その一:ロコモコ置いていない店でもサイミンは必ず置いている。

エビをベースにしたカツオだしメインのスープに、沖縄そばを細くした感じと少しの蕎麦粉を混ぜた麺。とてもコシがある麺で、噛むとプツプツと切れる麺。かん水を多量に使った麺なので粘りや弾力はまったくない。 ちなみにリケリケドライブインなどで出している代表的なサイミンの写真はこちら。沖縄そばっぽいでしょ?だしはあまりとらず、あっさりとした食べ口に仕上げているのがポイント。軽く軽食という感じでローカルに親しまれています。

saimin

理由その二:小さいころから、給食やカフェテリアで親しむ機会がある。ちなみにロコモコはおいていない学校もあります。

下の写真はOkahara Saimin。中学高校のカフェテリアで、3人に一人が必ず食べています。日本蕎麦と沖縄そばの合いの子。これの輸入をしようかと本気で考えましたが、生麺なので断念。 サイミンと言えばオカハラ。学生の良き友達。僕は週5回コレとスパムむすびの昼食でした。 表現ができないんだけど、そば粉少し混ぜた沖縄そばにカツオだしスープなんだよね。

okahara saiminokahara saimin 

理由その三:マクドナルドのメニューにもご当地メニューとして採用。

ロコモコは置いていないマクドナルドだけれども、サイミンは置いています。生活に確実に根付いています。マクドナルドは、シニア世代に無料コーヒー券を無限に配っていますので、マクドナルドは毎朝シニア世代で満員。ある人はコーヒーとサイミンを食べるミスマッチ。とても面白い。

理由その四:誰しもオリジナルの味付けを持っていて、そのこだわりを人に披露したくてたまらない。

そんなみんなに愛されるサイミン。ハワイのレストランや学校のカフェテリアに行くと、これでもかという種類の調味料が各テーブルにおいてあります。ハワイのレストランを訪れた方はなぜなのか考えたことはありますか?それはこの数の調味料を置いていないと客から文句が出ることと、主にサイミンを食べるときに使用するからです。醤油、タバスコ、塩、胡椒、ケチャップ、酢、レストランによってこれ以上の種類が置いてあるところもあります。誰しも自分の独自の味付けをするのが特徴で、自慢げに味見を勧められるのが嬉しいやら迷惑やら。

ちなみに僕は、塩コショウでまず味を調え、味見。それからショウユ一回りでコクを加えて、タバスコで好みの酸味と辛さに整えて食す。ただこれだけのお話で、みんな同じ調味料を使っているので味に大きな変わりはないはずなのですが、自信を持ってオリジナルの味付けだと言い張って、人に味見を勧めて、評価をもらうところが面白い。あるローカルは、自慢げに味の黄金比率を説明して、バランスを整えているとアピールします。それが美味しいから不思議。

補足ですが、サイミンに限らず、フライドポテトとロコモコも同じ扱いで、ローカル一人一人が自分独自の味付けを持っています。自分独自の味付けを完成させた方は立派なローカルです。

理由その五:スーパーマーケットに行くと、カップラーメンのことを総称してサイミンと言う。

厳密に言うと、揚げ油麺であるカップラーメンと上記の写真にあるようなサイミンはまったくの別物。それはローカルもわかったうえで、それでもカップラーメンをサイミンと呼ぶ。しまいにはベトナム風の麺もサイミンと呼ぶ。中華のあんかけ焼きそばもフライドサイミンと呼ぶ。いかにサイミンという名前が一人歩きしているか、ですね。

サイミンの起源に関してはわかっていませんが、ある料理評論家は、麺は中華麺、そのあとに味付けを沖縄系移民がアレンジを加えたといっています。

語源に関しても不明。言葉の響きから、中国語とずっと思ってましたが、同級生の中国系ハワイアンに聞いたらそもそもサイミンという言葉が中国語にはないそうです。有力なのは、勘違いや聞き違いで名前が定着して、ハワイ訛りに定着したということ。

日本人が観光で行くようなところには、あまりサイミンは置いていないようですが、ハワイを訪れたら食べてみてください。地元の暮らしを食べ物で代表するのがサイミン。ハワイのコンビニにも、生めんタイプのカップサイミンが置いてあります。決して美味しいと呼べる代物ではないのですが、ハワイに住んでいた間は週2くらいのリピート率で食べてました。ハワイを離れた今では一番食べたいもののひとつです。ハワイではもっとも愛されているソウルフードなんです。

最後に、何年か前に日本でサイミンという名前のカップヌードルを売り出したことがありましたが、単なるエビラーメンに仕上がってました。この味はやはり現地で。ぜひ。

質問などありましたらコメントくださいね mahalo